少し前に、「睡眠負債」という言葉が流行りました。簡単に言うと、積もり積もった「睡眠不足」のことなのですが。
日々、診察をしていて感じることは、「1週間の平均の睡眠時間が6時間以下の人は、うつを発症しやすい」ということです。
逆に、仕事が忙しく、残業続きで、0時過ぎに帰宅が続く人でも、例えば01-07時まで6時間、ぐっすり寝られている人は、うつにならずに済むことが多いようです。
または、平日の睡眠不足を、休日に「寝だめ」して取り返している方もいます。
睡眠不足は、未来に貯金することはできませんが、1週間以内の借金なら、週末で何とか取り返すことは可能なようです。
睡眠不足は、充電が不十分なまま携帯電話を使い続けるのと似ていて、突然、「電池切れ」状態となり、「頭が回らない」「ぐったり起き上がれない」等の抑うつ症状に至ることがあります。
寝る時間は確保できても、質の良い睡眠に至らない方は、本格的なうつ状態に至る前に、相談することをお勧めいたします。